犬と笛

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それから四五しごたったあることです
かみ長彦ながひこさんひきいぬつれ葛城山かつらぎやまふもとあるみちさんまたなっ往来おうらいふえ吹きふきながら来かかりきかかりますみぎひだり両方りょうほうみちから弓矢ゆみやかため二人ふたり年若としわかさむらい逞しいたくましいうま跨っまたがっしずしずこっちやっまし
かみ長彦ながひこそれ見るみる吹いふいふえこしさし叮嚀ていねいおじぎながらもしもし殿様とのさまあなたほう一体いったいどちらいらっしゃるございます尋ねたずねまし
する二人ふたりさむらいこうこう答えこたえます今度こんど飛鳥あすか大臣だいじんようひめよう二方にほうどうやら鬼神きしんたぐいさらわ見えみえいちばんなか行方ゆくえ知れしれなくなっ大臣だいじんよう大そうたいそう心配しんぱいだれひめよう探し出しさがしだしもの厚いあつい褒美ほうび下さるくださる云ういう仰せおおせからそれ我々われわれ二人ふたり行方ゆくえ尋ねたずね歩いあるいいる こう云っいっ二人ふたりさむらいおんなよう木樵きこりさんひきいぬさも莫迦ばかよう見下しみくだしながら急いいそい行っいっしまいまし
かみ長彦ながひこ好いよいこと聞いきい思いおもいましから早速さっそく白犬しろいぬあたま撫でなで嗅げかげ嗅げかげひめようたち行方ゆくえ嗅ぎ出せかぎだせ云いいいまし
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飛べとべ飛べとべ生駒山いこまやま洞穴ほらあな住んすんいるしょく蜃人しんにんところ飛んとん行けいけ そのげん終らおわらないなかです
恐しいおそろしいつむじ風つむじかぜかみ長彦ながひこあししたから吹きふき起っおこっ思いおもいますまるでいちひら木の葉このはよう見る見るみるみる黒犬くろいぬそら舞い上っまいあがっ青雲せいうん向うむこうかくれいる遠いとおい生駒山いこまやまみねほう真一しんいち文字もじ飛びとび始めはじめまし