行人

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それから三四さんよんいうもの自分じぶんあたま絶えたえねー幽霊ゆうれい追い廻さおいまわさ
事務所じむしょつくえまえ立ったっ肝心かんじん引くひくすら自分じぶんこのたたり払い退けるはらいのける手段しゅだん知らしらなかっ
ある始終しじゅう他人たにん借りかり仕事しごと運んはこん行くいくようはがゆいおもうさえ加わっくわわっ
こう自分じぶん自分じぶん離れはなれ気分きぶん持ちもちながら上部じょうぶだけ人並ひとなみやっ行くいくそばものなぜ不審ふしんがらないだろう疑ぐっうたぐったり
自分じぶんよほどまえから事務所じむしょもう快活かいかつおとこ通用つうようないようなっ
こと近来きんらい口数くちかずさえ碌にろくに利かりかなかっ
それこの三四さんよん日間かかん起っおこっ変化へんかまたほか注意ちゅうい上らのぼら済んすんいるだろう考えかんがえ
そう自己じこ周囲しゅうい全くまったく遮断しゃだんひと淋しさびし独りひとり感じかんじ
自分じぶんこの一人ひとりねーいろいろ
彼女かのじょ男子だんしさえ超越ちょうえつすることできないあるものよめそのからすでに超越ちょうえつ
あるいは彼女かのじょ始めはじめから超越ちょうえつべきかべなかっ
始めはじめから囚われとらわれない自由じゆうおんなあっ
彼女かのじょ今までいままで行動こうどう何物なにもの拘泥こうでいない天真てんしん発現はつげん過ぎすぎなかっ
あるまた彼女かのじょすべてむねうち畳み込んたたみこん容易よういおのれ露出ろしゅつないいわゆるしっかりものごとく自分じぶん映じえいじ
そう意味いみから見るみる彼女かのじょありふれしっかりものいきはるか通り越しとおりこし
あの落ちつきおちつきあの品位ひんいあの寡黙かもくだれ評しひょうし彼女かのじょしっかり過ぎすぎもの違いちがいなかっ
驚くおどろくべく図々しいずうずうしいものあっ
ある刹那せつな彼女かのじょ忍耐にんたい権化ごんげごとく自分じぶんまえ立ったっ
そうその忍耐にんたい苦痛くつう痕迹こんせきさえ認めみとめられない気高けたか潜んひそん
彼女かのじょまゆひそめる代りかわり微笑びしょう
泣き伏すなきふす代りかわり端然たんぜん坐っすわっ
あたかもその坐っすわっいるせきしたからわがあし腐れるくされる待つまつごとく
要するようする彼女かのじょ忍耐にんたい忍耐にんたいいう意味いみ通り越しとおりこしほとんど彼女かのじょ自然しぜん近いちかいあるものあっ
一人ひとりねー自分じぶんこういろいろ見えみえ
事務所じむしょつくえまえ昼餐ちゅうさんたくうえ帰り途かえりみち電車でんしゃなか下宿げしゅく火鉢ひばち周囲しゅういさまざまところさまざま変っかわっ見えみえ
自分じぶんほか知らしらない苦しみくるしみほか言わいわ苦しんくるしん
その思い切っおもいきっ番町ばんちょう出かけでかけ行っいっ大体だいたい様子ようす探るさぐるともかく順序じゅんじょしばしばむね浮かんうかん
けれど卑怯ひきょう自分じぶんそれあえてする勇気ゆうきもたなかっ
まえ怖いこわいものある知りしりながらわざとないためまぶた閉じとじ
する土曜どよう午後ごご突然とつぜんちちから事務所じむしょ電話でんわくちまで呼び出さよびださ
御前ごぜん二郎じろうそうです明日あすあさちょっと行くいく好いよいへえ差支えさしつかえあるいえべつじゃ待っまっくれ好いよいだろうさようなら ちちそれ電話でんわ切っきっしまっ
自分じぶんすくなから狼狽ろうばい
なん用事ようじあるさえ確めるたしかめる余裕よゆうもたなかっ自分じぶん電話でんわくち離れはなれから後悔こうかい
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自分じぶんつくえ向っむかっ長いながいその端書はしがき見つめみつめ
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